Past legacy sought by modern society
ロレックス オイスター クォーツの魅力
セイコーの起こしたクォーツショックはスイスの時計産業に大きな転換期を迎えさせます。
当然、ROLEXにも徐々にその波は押し寄せてきました。
時代の流れに乗り1970年代に開発されたロレックスのクォーツモデルは「ロレックス」らしくもあり「ロレックス」っぽくもない、とても魅力的なモデルです。
現在は生産終了になり手に入れるのが困難になっていますが、ややマニアックなモデルだけに掘り出し物もあるかも知れません。カクカクしたフォルムがポイントです。
魅力を最大限に満喫するなら丸く磨かれた個体はNGですのでお気を付け下さい。
ROLEX OYSTER QUARTZ
1970年代に開発・誕生したオイスタークォーツには「デイトジャスト」と「デイデイト」がラインナップされています。画像のムーブメントはキャリバー5035、デイトジャスト用ですね。
プラ風防のRef.1016は歯ぎしりしたに違いありません。
では、オイスタークォーツ Ref.17000 デイトジャストを見ていきましょう。ケースサイズは36mm、初期型の文字盤はクロノメーター表記が無い「OYSTER QUARTZ」のみの物があります。
通常の自動巻きオイスターモデルとの違いは その独特なケース「フォルム」ですね。
ラグとラグの間にある「フラッシュフィット」と呼ばれるパーツがなく、ケースとブレスレットが一体型の様なデザインになっています。
直線的なフォルムは70年代に流行ったジェラルド・ジェンタ氏のデザインに似ています。
※実際デザインされたとも、違うとも言われていますが・・・
ジュエリー・アクセサリーの延長上に腕時計のデザインを生み出すジェンタ氏のモデルは「ラグジュアリー・スポーツ」と言うカテゴリーを作りました。
ロイヤルオークやノーチラスなどが有名ですね。
その影響を受けたのがバシュロンの222や、このロレックスのオイスタークォーツのデザインなのでしょう。
もうね「ジャックナイフ」なんてニックネームが付いても良いんじゃないかと思うんですよ。
格好いいですねぇ。
メンテナンスで研磨され丸くなってしまったら、もうダメですね・・・
「あいつ、丸くなったな」なんて言われちゃうわけです。さて、気になるのは「防水性」。
2000年代まで製造されていましたし「オイスター」の名を冠していますので100m防水だったのでしょうか?
ブックレットは時期によって50m防水/100m防水の2通りが見られます。
どうも正確な情報が手に入らなかったのですが、70-80年代は50m表記が多く90年代からは100m表記が多いような印象です。
製造年式から見れば当然100m防水は確保してても良いと思うので・・・
おわかりの方がいらっしゃいましたら教えて下さい!
ひっそりと生産終了になったのですが、当時まったく人気がなかった国内の中古市場では10万円台の商品がざらでした。私はまだ若く、この格好良さに気付かなかった愚か者です。が、Chrono24ではこんな感じで売られています。
ふぅ~さほど値上がりしていませんねぇ。あの時買っておけば!と言うほどのプライスアップではないので大丈夫です。
問題はケースのエッジでしょう。
何度も言いますが、丸くなってしまったケースはNGですね。
格好良さが半減してしまいます。
※時を刻む正確性には何の問題もありませんので・・・
こう見ると、やはりSSのブラックバーが格好良いですね。ロレックスの中でも独特の存在感があるのを、おわかり頂けたでしょうか?
36mmという今ではミドルサイズの部類になりますが、デザインのおかげで小さくは見えず充分モダンですね。
まるでロイヤルオークのようなフォルムが、一握りのファンたちに支えられ徐々に高騰してきています。
とにかく「エッジ」が大切なため、優良個体は非常に少なっているのが現状です。
ケースバックを見てみますと、ラグ裏に型番が刻印されています。
オイスタークォーツはラグとブレスが一体型なのでケース縁ではなくラグ裏に「型番」「シリアル番号」があります。
ブレスレット裏にも型番が刻印されています。
最後の「.」は何でしょうね?
中が空洞のK18パーツ。
ピタっと隙間なく並んでいてキレイですね。
王冠。
バックルは普通のSSシングルタイプですね。
独特なデザインですね。
17000の3連の方がもっと独特ですけどね。
リューズはいつもと同じ。
この時代のバックルプレートはけっこう適当な作りですね。
この角度。格好良い!